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はじめに
- 川越で農業を営んでいる、株式会社Tomozy's Farm 代表の田中洋史と申します。
2020年に脱サラして米専業農家となった私は、農薬や化学肥料の削減にこだわったオリジナルブランド米『菜の花米』を商品化し、一昨年の10月には「IBUSHIGIN」のオープンと同時にクラウドファンディングで販売させていただきました。 -
- 今回はIBUSHIGIN2周年を機にお声がけいただいたこともあり、『菜の花米』に次ぐ第2のオリジナルブランド『桂木ゆず米』の新発売プロジェクトとして、再びクラウドファンディングに挑戦させていただきます。
同時に行われるIBUSHIGIN2周年プロジェクトにはこれまでの商品が再登場するということで、リターンには菜の花米との特別セットもご用意しておりますので、皆さまにTomozy's Farmのお米をお楽しみいただけましたら幸いです。 -
地域の名産「桂木ゆず」で育てた新ブランド米
- Tomozy's Farmでは開業当初より、化学肥料を使わない栽培方法にこだわっております。
『菜の花米』は田んぼ一面に咲かせた菜の花を肥料として育てたお米ですが、2年前より「桂木(かつらぎ)ゆず」を肥料としたお米づくりに挑戦してまいりました。
このたび、弊社の新たなブランド米として商品化した『桂木ゆず米』を、どこよりも早くIBUSHIGINを通じてお届けいたします! -
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桂木ゆず とは
- 川越からほど近い埼玉県毛呂山町では、古くから(一説によれば奈良時代から)柚子の栽培が盛んに行われており、"日本最古の柚子の生産地"とも言われています。
この地域で栽培される柚子は香り高く、成分が濃縮されて味が濃いのが特徴で、昭和初期にはすでに「桂木ゆず」というブランドで知られ高級品として流通していました。
その後、四国地方などで柚子の生産が盛んになったことを受け、市場への出荷量・流通量は減少しましたが、今でも毛呂山近隣の柚子農家では品質の高い柚子が生産されており、根強い多くのファンを抱えています。 -
なぜ桂木ゆずを取り入れたのか
- 今からちょうど2年前、私の母校でもあり日頃から様々な取組みをご一緒させていただいている城西大学の辻教授から、こんなお話をいただきました。
「県内に桂木ゆずを使ったクラフトジュースのメーカーがあり、そこで柚子の搾りかすが大量に余り処分に困っている。Tomozy's Farmで活用することはできないか?」
当時すでに草木(菜の花)の栄養素を肥料に活用したお米づくりを行っていた私は、「柚子が肥料でもお米は育ちそうだ」とイメージが湧きました。
一方で前例がないため取り入れても良いものか迷いもありましたが、本来は廃棄されてしまう“桂木ゆずの搾りかす”を肥料に使うことは、地域の名産品を余すことなく活用して新たな農作物につなげることができるということ―。そこに意義を感じました。
また、それまでのノウハウを活かしながら「彩のきずな」で育てれば、きっと美味しいお米ができると思い、桂木ゆずの肥料化に取り組むことにしました。 -
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肥料としての桂木ゆず
- 一昨年の11月に、初めて‟桂木ゆずの搾りかす”を引き取らせていただき、弊社がもともと肥料として活用している‟米ぬか”と‟もみ殻”を混ぜ合わせて発酵させ、肥料をつくりました。
昨年、試しにこの肥料を使って栽培してみたところ、しっかりと稲は育ちました。さらに稲の葉の色は田植えから収穫までほぼ変わらず、とても気持ちが良い緑色のままでした。田植えから収穫までほぼ変わらない緑色ということは、肥料成分は常に出ているということ。肥料として優秀だと、目で感じることができました。
収穫したお米を成分検査にかけてみると、従来の肥料で育ったお米と比べても遜色なく、桂木ゆずが肥料として十分に機能していることが確認できました。
実際に食べてみても美味しく、モチモチした食感が特徴の自信作となりました。
これなら本格的にやってみようと、『桂木ゆず米』としての商品化を決め、今年から栽培量を増やし、無事に収穫を迎えることができました。 -
桂木ゆず活用の流れ
- [11月]
桂木ゆずの収穫・加工の時期に合わせ、余った搾りかすを引き取りに行きます。
トラック山積みで3〜4回に分け、昨年は約5トンの柚子を引き取りました。
引き取った柚子を米ぬか・もみ殻と混ぜ、発酵させます。
[12月]
発酵させた柚子、米ぬか、もみ殻を、機械を使って田んぼに撒き、すき込んでいきます。
田植え前の4月頃まで、この作業を何度か繰り返し、土壌を育てていきます。
[5月]
田んぼに水を入れ、代かきを行います。そして田植え。
[9月]
収穫。
田植えから収穫までの間は、水の管理など田んぼの環境を整えながら稲の成長を見守りますが、その間ずっと綺麗な緑色をしてました。自然に近い環境なのか、稲に蜘蛛の巣が多くみられました。(お米に害はありません) -
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どんなお米?
- 「桂木ゆず」の搾りかすを活用した特別栽培米→日本初・唯一のお米
桂木ゆずを肥料にしたお米は、他にありません。地元・埼玉の名産を活かした、埼玉産のお米です。
サッパリなのに、ふわふわもちもち食感
品種には、埼玉県産のオリジナル品種であり、最高ランク特Aを4回取得している「彩のきずな」を使用。「彩のきずな」は通常、どちらかといえばサッパリ系の食感なのですが、『桂木ゆず米』はモチモチしているのが特徴です。 -
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この2年間の取り組み
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農地拡大と法人化
- 前回のクラウドファンディングからの2年間も、様々なことに取り組んで参りました。
引き続き遊休農地の整備や、後継者不在の農地を引き受けるなどして、少しずつ規模拡大を進めております。
規模が大きくなってきたこともあり、今年の4月には事業を法人化し、「株式会社Tomozy's Farm」となりました。これが一番の変化かもしれません。 -
城西大学との連携
- 城西大学の辻ゼミとも継続的にコラボさせていただいております。
『菜の花米』につづき、『桂木ゆず米』のパッケージも辻ゼミの学生と一緒に考えました。さらには大学内のカフェで『桂木ゆず米』を使ったメニューを企画しプロモーションを行ったり、さまざまご協力をいただいております。 -
新たな販路の拡大
- IBUSHIGINをきっかけに武蔵野銀行グループとのつながりも深くなりました。
IBUSHIGIN公式ストアで継続的に販売しており、有難いことに『菜の花米』をリピート購入していただけるファンの方もできました。
ほかにも、大宮で行われたマルシェでの催事販売や、大手小売業者との商談会にも参加したり、いろいろなことに挑戦する機会をいただいております。 -
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これからのTomozy's Farm
- 2020年に祖父から引き継いだ田んぼと自ら耕作放棄地を開拓して整備した田んぼ、合計7haでスタートしたTomozy's Farmは、現在15haにまで農地を拡げました。
ここからさらに、「10年後に300ha」を目指して規模拡大をしています。
ただ、300haの田んぼを管理するには、現在の栽培方法や設備(機械のスペック等)では到底こなせません。今より売上を立て、会社としての体力をつける必要があります。
そのために、まず今年の秋から小麦の栽培に取り組む予定です。さらに稲の方でも、今まで通りの水田での栽培に加え、畑や埋立地での栽培に取り組んでいます。まだまだ技術は身に付いておりませんが、失敗を繰り返しながら一歩一歩前進しております。
もう一つの取り組みは、こだわりを売りにしたお米の輸出です。まだ実際に行ったことはありませんが、普段からお世話になっている武蔵野銀行様にご協力をいただき、本当に少しずつではありますが前進しております。
Tomozy's Farmのお米を海外の方にも食べてもらえる日が来ることを楽しみに、頑張っていきます。 -
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リターンの発送について
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サイズは2種類をご用意
- 今回ご提供する『桂木ゆず米』は、主にご自宅用となる「5kg」と、ちょっとしたプレゼントにも喜ばれる「500g」の2種類となります。
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500gサイズは12月以降のお届けとなります
- 現在、城西大学の学生と一緒に作った「桂木ゆず米のオリジナルパッケージ」にて500g用の米袋を発注しております。納品は12月になる見込みですが、皆さまにはぜひともオリジナルパッケージでお届けしたいため、米袋がご用意でき次第(12月中旬)の発送とさせていただきます。
ぜひ、年末年始の贈り物にお使いください。 -
5kgサイズは無地デザインとなります(順次発送)
- 実のところ、「桂木ゆず米のオリジナルパッケージ」で5kg用米袋の製造をお願いする業者がまだ決まっておりません。
そのため、今回5kgサイズをご購入いただいた方には、無地の米袋に『桂木ゆず米』を入れてお届けさせていただきます。
お米はすでに収穫済みですので、こちらはご購入後、順次発送いたします。